香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
歯を抜きたくないというご相談でお越し下さいました。
ご相談内容です。
奥歯の歯茎が何度も腫れて膿がたまったようなデキモノが
出たり治ったりしていた。
近くの歯科医院を受診し、レーザー治療で膿を出す処置を受けていたが
何度繰り返してもやはり歯茎が腫れてプクリと膿んだようになってしまう。
そうしているうちに、噛むとズキリという痛みがではじめた。
慌てて歯科医院を受診したところ
「歯が根っこで折れてしまっているので抜歯になります」といきなり診断をうけた。
3ケ月に一回は必ず歯の掃除に歯科医院に通っていたのにまさか、50代で奥歯を2本も一気に抜かないといけないなんて。
このようなお話です。
定期的に歯の掃除を行っていたにもかかわらず
ある日突然、抜歯宣告を受ける方は
実は少なくありません。
理由は
歯は力により破壊されるということが
あまりにも知られていないから、です。
抜歯になってしまう原因は
虫歯や歯周病だけでは
ありません。
歯を失う原因の第3位は「歯根破折」です。
歯が折れる、歯が割れる、歯にひびが入ったことにより
歯を抜かないといけないという状態にまでなってしまうのです。
抜髄治療を受けた(歯の神経を取っている)歯は非常に割れやすく折れやすくなっています。
この方も抜歯診断を受けた歯は、
過去に何度も歯を削る治療を繰り返していました。
歯は削れば削るほど歯の神経に近くなります。
歯の神経に近くなると、当然、痛みはじめます。
痛みが出たら「歯の神経を抜くしかありません」ということになり
根管治療(歯の神経を取る治療)を受けることになります。
歯の神経を取った歯の強度は一気に落ちます。
歯を削る治療
歯の神経を取る治療を繰り返していると
近い将来必ず「歯の破壊」により歯を失います。
歯の掃除だけで歯を守るのは片手落ちです。
破折を予防するための対策をきちんと行っていくことが
歯を失わないために必要です。
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